中国ネット関連情報
ほんの数カ所修正するだけで、ホームページが売れるセールスマンに!
上海で営業する日系美容室ISIS。経営者の花澤氏はとても能力があると思った。
実際、常連に優良顧客が沢山いる。
しかし、ある時期、彼を不安にさせる状況が訪れた。2008年、リーマン・ショックに端を発した世界金融危機の影響で上海に進出していた多くの日系企業が撤退を強いられた。駐在する日本人が減る、すなわち客が減ることに直結してしまったのである。
この状況を踏まえ、豊かになった中国人顧客を持つことが経営の安定に繋がると考えるのには自然の流れであった。
美容室のHP(日文/中文)はあるが、開設後半年で中国人の集客は1人もできていなかった。
新しいことを考えなければ、何か変化を起こさなければ。
「うちのページを見た人は店に来るんです。」
私が初めて会ってヒアリングをした時、アクセス解析は行っていなかった。現状分析のため、すぐにコードを仕込んで数日の結果だけを見ても、状況は把握できた。5日で3ヒットだったのだ。(そのうち私が1ヒット)花澤氏は「うちのページを見た人は大体店に来るんです。」と言っていたが中国人顧客は1人もHPから集客できていないことを考えると、中国語ページのアクセスが殆どないことは知っていたのであろう。
「はい。では見込み客を呼び込めは良いんですね。」キーワード広告を最適化するだけであれば、簡単に役に立てるのですが。。。
比較的富裕層を呼びこむために、広告はGoogle Adwordsで行った。(当時はGoogleが普通に使えました)
キーワードを徹底的に調査し、設定後も毎日管理画面からキーワードの調整を行った。半月後には、的確な見込み客を比較的安いクリック単価で呼び込めるように最適化されていたと思っていた。
この間コンバージョンの確認が出来無いという問題はあった。美容室は電話での予約を受ける。ウェブ上で成果を測定する事はできない。新規のお客様には、どのような経路で店を知ったのか聞いてもらうようにお願いした。
一ヵ月後、「ウェブを見ました。」という新規顧客が何人来たか確認した。その答えを聞いて、私は愕然とした。
それは、まさかの”0″だった。
「ホームページで美容室に中国人客を呼ぶなんて、無理じゃあない?」そんな否定的な声を無視して受けた案件だ。結果を出すまで引けない。
確かにあまり広告費をかけずに行いたいとの希望で、少ない予算で行った。それでも一ヶ月で約3,000クリック、Web特典ページ閲覧数は342となっている。(広告費約1,000元)特典ページ閲覧数の2%程度の集客として6,7人、少なくても4人は来ていると思った。
ネット集客は、極論で言うと、
1.見込み客をたくさん集める。
2.ページ内で制約させる。
この2ステップだけだ。すでに見込み客は集まっている。
原因は一つしかない。
ホームページ修正
ページの大幅な修正は予算的にも難しい。Adwords広告用のページ(ランディングページ)を作り、直接Web特典ページに飛ばし、このページだけマーケティング要素を取り入れた。安い費用で効果を出すためには、これが一番手っ取り早い方法だろう。
ページ修正5日後、花澤氏から電話があった。
「福澤さん、何かやってます?」
ページ修正後は、Adwordsの管理画面を眺めていただけだ。何かあったんだろうか?
「数日前に特典ページ変えましたよね。」
「ここ数日毎日一人づつ新規中国人客が来てるんです。」
「それは良かったですね!」
結局ページ修正後1週間で5人の集客となり、期待値を超えた結果となった。データを分析するほどクリック数も集まっていない状況だが、この期間の集計を無理やり行なってみた。ページ変更後、8日間のクリック数246、特典ページ閲覧数45、コンバージョン率(来客)2%となった。(顧客獲得単価は約40元)
ディスプレイネットワークのクリック数が60%を占めているのでかなりの好結果と言えるだろう。この後も顧客獲得単価は充分満足できる範囲で推移した。
ホームページで集客するのは、
○見込み客を如何に安く集めるか。
○ページ内で如何に成約率を上げるか。
結局この2点を徹底的に突き詰めるのです。
あなたのホームページは集客できていますか?